People of YOSHINOGAWA
私が大切にしているのは、吉乃川を次の時代へ、確かな形でつないでいくことです。長く愛されてきた商品を見直し、酒質や設備まで、根本から変える決断は、決して簡単ではありません。それでも、日々の酒を未来へ残していくためには、変わるべき時に、変わる覚悟が必要だと考えました。一人で進めるのではなく、社員の力を信じながら、それぞれの経験や思いを、一つの力に変えていく。皆で新しい吉乃川をつくることが、私の役目です。
私が吉乃川に戻って、最初に立ったのは酒造りの現場でした。蔵人と同じ場所で汗を流し、酒造りや製品づくりに向き合う中で、働く人たちの誠実さを知りました。この仲間たちとなら、もっと良い蔵になれる。そう確信したことが、今の私の原動力です。目指すのは、吉乃川で働く人も、吉乃川を飲んでくださる方も、そしてここで暮らす地域の人たちも誇れる蔵です。酒を造るだけでなく、関わるすべての人が、「ここにいて良かった」と思える吉乃川にしたい。その未来へ向けて、明るく挑戦を続けていきます。
吉乃川は、蔵のある地域や地元の方も含めて幅広く愛される蔵でありたい。その想いは、新しい吉乃川の理念を形づくるうえで、大切な出発点の一つとなりました。 「酒ミュージアム醸蔵」で人を迎え、この土地の歴史や、酒造りの文化を伝えることも、蔵の役割です。人と人、人と地域をやさしくつなぎながら、誰にとっても親しみのある、開かれた蔵へ。新しい出会いが生まれる吉乃川を育てていきます。
私が酒造りで大切にしているのは、毎日の変化を見逃さず、酒の声に耳を澄ませることです。米、麹、酵母は同じように見えても、毎年、そして一日ごとに、少しずつ表情が違います。受け継いできた技と経験を土台にしながら、新しい酒質設計や設備も、必要ならば取り入れる。目指すのは、吉乃川らしい「美味淡麗」を、最も良い状態で、一杯の酒として形にすること。これからも、酒と正面から向き合い続けます。
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